ピッコラーレが取り組む課題

児童虐待死で一番多いのは、
「生まれたその日」に亡くなる命

子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について 第14次報告(2018年8月)より

年間

49人中11

増え続ける虐待件数

● 児童相談所での児童虐待相談対応件数の推移

虐待死は年間49人(平成29年度)

心中による虐待死は28人
総数は77人

● 死亡時点の子どもの年齢

0歳児死亡は全体の65%

駅のコインロッカーに、公園のトイレに、生後間もないへその緒がついたままの乳児が遺棄されていたというニュースは、後を絶ちません。

2016(平成28)年4月から2017(平成29)年3月までの1年間で、虐待によって死亡した子どもは、77人(心中含む。心中以外の虐待死は49人)。つまり、5日にひとり、虐待によって、子どもが亡くなっていることになり、そのうちの11人は、生まれたその日に亡くなっています。

また、国立成育医療研究センターが行った調査によると、2015年〜2016年に妊娠中から産後1年未満の妊産婦の死亡例、357例のうち、3分の1近くの102例が自殺だということがわかりました。
日本産婦人科医会が東京都の妊産婦の自殺について調査した結果、2005年から2014年までの10年間で63例あり、そのうち、妊婦の自殺は、妊娠2ヶ月での自殺割合が飛び抜けて高いという結果が出ています。つまり、妊娠に気がついたその時期の自殺が多いということです。

● 妊産婦の死亡例

自殺102人 / 自殺以外255人

国立生育医療研究センター

● 自殺の時期(妊娠中)

妊娠女性の自殺時期グラフ

日本産婦人科医会東京都23区の妊産婦の異常死の実態調査

  • 駅のコインロッカーから生後間もない乳児の遺体を発見 35歳の母親逮捕
  • 乳児遺棄事件ですでに逮捕・起訴されていた25歳の女性のマンションの部屋から他に乳児2人の遺体を発見
  • 0歳男児にミルクを与えず衰弱死させたとして、28歳の母親を逮捕。「10日前からミルクを買うお金がなく、お湯を飲ませていた」

事件の加害者として報道されるのはほとんどが、実母です。また妊娠中に自殺してしまった妊婦は報道されることもありません。
なぜ、彼女たちは加害者にならなければならなかったのか、また、なぜ彼女たちは妊娠2ヶ月で自殺しなければならなかったのか。

わたしたちの相談窓口につながった高校生が、あるとき、ふっと口にした言葉。

「妊娠したら、一人で死ななくてもいいと思った」

見えてくるのは、彼女たちの孤独、そして、孤立。
自分では抱えきれないくらいの課題を抱えながら、誰にも助けを求められず、社会とつながることができずにいた、ということ。

わたしたちは、彼女たちが本来持っていたはずの、社会や人とつながることのできる力をエンパワメントし、自分と社会への信頼を持つことができるように、伴走したいと考えています。
そして、だれもが孤立することなく、自由に幸せに生きる権利を奪われることのない社会をめざして、活動をしています。

「にんしん」をきっかけに、だれもが孤立することなく、
自由に幸せに生きることができる社会の実現をめざして、
4つのプロジェクトを基軸に活動をしています。

妊娠葛藤相談へ

にんしんにまつわる全ての「困った」、「どうしよう」に寄り添い、相談者が必要とする正しい情報や利用可能な社会資源を伝え、関係機関を探し、つないでいきます。

居場所づくり

社会から孤立している妊婦などに、ひととき安心して過ごせる場として、医・食/職・住を提供しつつ、社会の中に居場所を作れるように支援します。

研修・啓発へ

「にんしん」にまつわる様々な社会課題の解決に向けて、支援者の養成や啓発活動を行なっています。

調査・政策提言へ

妊娠葛藤相談窓口から見える社会課題解決のために、研究者との共同研究、行政府のヒヤリング協力、政策提言・要望書の提出などを行なっています。

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