ピッコラーレの前身団体「にんしんSOS東京」は、東京に信頼でき、継続して当事者を支える妊娠葛藤相談窓口が必要だとの思いを持つ、助産師6名、社会福祉士1名が集まり、任意団体として2015年9月に発足しました。
「こうのとりのゆりかご」で有名な熊本の慈恵病院を見学し、電話相談業務開始に向け準備を重ね、また同時期にReadyForにて準備金を募り、たくさんの方のご支援のもと、同年12月1日に相談支援窓口をスタートしました。翌2016年3月には一般社団法人にんしんSOS東京を設立。以来、365日年中無休で電話とメールにて相談を受け付けています。
活動開始から3年が経過し、窓口も「にんしんSOS東京」「にんしんSOS埼玉(埼玉県より受託)」「にんしんSOSちば(千葉県より受託)」の3つに増え、毎月新規で100件以上の妊娠にまつわる「困った・どうしよう」のご相談をお受けしています(2019年6月現在)。
2018年11月には、公益性の高い事業をさらに幅広く展開していくことを目的に、「特定非営利活動法人(NPO法人)ピッコラーレ」を設立しました。2019年4月に「一般社団法人にんしんSOS東京」より妊娠葛藤相談支援窓口を含む全ての事業を「NPO法人ピッコラーレ」が引き継ぎ、運営を開始しています。
個性あふれる、多職種、多彩な相談支援員チーム
相談支援員は、助産師、看護師、保健師、医師、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師、保育士、教員、と実にさまざま。多様なのは、資格だけではありません。当然ながら、それぞれに個性あふれるメンバーです。
ですから、ときには、支援方法を巡ってぶつかり合うこともあります。
でも、それは、わたしたちにつながった相談者の方をより深く理解するためには、必要不可欠なこと。
妊娠葛藤相談は、医療的支援だけでは十分ではないし、福祉的支援だけでも足りません。多様な視点が必要です。多様な職種のスタッフが、それぞれの専門性を活かして、立体的に、多面的に、支援を考えます。
相談支援ってなんだろう、聞くってどういうことなのだろう、指導的になっていないだろうか、相談者の方の力を奪っていないだろうか、と考えながら、電話を取り、メールを書いています。
ピッコラーレって?
ピコ(「おへそ」「中心・核」を意味するハワイ語)とコッコラーレ(「寄り添う」を意味するイタリア語)を組み合わせて作ったオリジナルの団体名です。にんしんにまつわる全ての「困った」「どうしよう」に寄り添うことをミッションとする団体の想いを名前に込めました。
公式キャラクター「ピコちゃん」
ロゴのシンボルは、おへそを表す海のいきもの「タコノマクラ」です。
(絵 相野谷 由紀)
イメージイラスト
誰にも頼れず、たった一人で海を漂流している人たちがたどり着き、少しでもほっとできる潮溜まりでありたい。
そんなわたしたちの想いを絵本作家の相野谷由起さんに描いていただきました。